マチココロ

サッカー観戦と本業のお掃除、新潟のよいところを綴っています。

Jリーグ

マスコットたちが生み出す素敵なサイクル 〜 #WMJMascot イベントから考えてみた

Jリーグを応援して今年で18年目のシーズンを迎えますが、私はマスコットというものに昔から疎遠でした。

サッカー好きの父の影響で買ってもらったパルちゃんのキーホルダーは長年我が家の車のキーについていたけれど、私の中のマスコットたちはずっと可愛くなかったし、怖いという印象で停止。昔のサンチェくんやヴェルディくんが大きな要因だと思います(笑)

今まで愛するクラブのマスコットの前を素通りしておりましたが、アウェーのスタジアムでたくさんの可愛いマスコットたちと出会い、近年の盛り上がりを見て、もっとマスコットたちを知りたいと思いました。
そして今回初めてJリーグたちのマスコットのイベント、#WMJMascot に参加して来ました。
会場となった渋谷のホールにはなんと100人を超えるサポーターが集結!

当日は祭壇も用意されていたので私も皆さまに見習ってアルビくんを捧げてきました(笑)

今回のイベントで登壇されたのは、MCの宇都宮徹壱さん、グッズデザイナーの大場理惠さん、ヴァンフォーレ甲府の井尻真理子さん、お笑いタレントの平畠啓史さん、漫画家の能田達規さんです。

第1部ではマスコット総選挙の結果予想や、WMマスコット写真大賞 の受賞作が発表となり、第2部ではマスコットの2018年ニュースの振り返りや2019年の展望が発表されました。
イベントの詳細については宇都宮徹壱さんのウェブマガジン内の記事にお任せしたいと思います。
総選挙への若干の違和感と「渋谷宣言」に込めた想い 「2019Jリーグマスコットを語り尽くす!」総括

今回のイベントで私が個人的に興味深かったのは以下の3つでした。

①クラブにおけるマスコットの役割はそれぞれ異なる

SNSが発達してマスコットたちの個性がサポーターにも直接届くようになりました。
スタジアムや地域のイベントで会って写真を撮って終わりではないマスコットが増えて来ています。
しかし、何を発信するかは各クラブのマスコットによって異なります。

今回のイベントではキックオフイベントトークとして石井和裕さんが神奈川県3クラブのマスコットのSNS発信についてご紹介がありました。

クラブスタッフとしてスタジアムの気候を積極的に拡散するふろん太、サポーターのお友達として熱い思いを発信するマリノスケ、海がある街もない街もホームタウンのイベントに参加して集客を呼びかけるキングベルI世。

マスコットたちが個性を出すことでよりサポーターとクラブの結びつきを強くしていると思いました。

②マスコットの多様性

以前はマスコットが存在しないクラブも多く、マスコットがいても各クラブに1マスコットでしたが、最近は各クラブ複数のキャラクターを要することが多いようです。

私が応援するアルビレックス新潟はお父さんとお母さん、三つ子の兄弟という総勢5マスコットという組み合わせですが、特に多いのは男の子と女の子の組み合わせのよう。
しかし一概にカップルと言う訳ではなく「お友達関係」が多いのも特徴的だと大場さんもおっしゃっていました。

また最近は盛岡や八戸など、可愛いだけに収まらないエッジの効いたマスコットも出現し、Jリーグのマスコット界に新たなエッセンスを加えているようです。

③クラブにおけるマスコットの立場の確立

「マスコットは選手でもサポーターでもない。クラブによっては社長が自分のクラブのマスコット名を言えないところもある(平畠さん)」
(どうしてもマスコットは立場が弱く追いやられがち。
しかし今回のイベントで集まったようなマスコットを愛するサポーターが増えれば、マスコットたちはやりやすくなる(井尻さん)」

マスコットたちは選手でもサポーターではない独自性を持っています。
しかしクラブが調子を落としたり、倹約に努めなければならないとやりたいことが出来ないようです。

マスコットの存在がクラブにとってなくてはならない大きな軸となれば、勝敗に関わらずスタジアムに訪れる人が楽しい気分になれるはず。
そのためにもマスコットを愛するサポーターが増えて欲しいというのが井尻さんの率直な気持ちのようでした。

「試合は自宅で観戦できるけど、マスコットたちはスタジアムに行かなければ会えない(マスコットたちをテレビカメラが映さなくなった(能田先生)」

DAZNに変わる前は選手の登場から選手の写真撮影の時間まで放送されておりましたが、DAZNがその時間を選手紹介の映像に当てるようになってから、選手と一緒に並ぶ子供たちもスポンサーの看板も、そしてマスコットもテレビに映らなくなってしまいました。
試合は自宅観戦出来てもマスコットはスタジアムに行かなければ会えない存在になりつつあります。

昨年はヴィヴィくんが高田社長と共に全国のアウェースタジアムを津々浦々したことがマスコットイベントでも話題になりました。
ヴィヴィくんを連れていくとクラブはその分当然費用がかかりますが、各地のホームサポーターからも大人気だったようです。
高田社長はビジネスとしてのヴィヴィくんの価値に気づいているという話がイベント内でも出ました。

マスコットは自由に扱えて移籍しない、グッズも作りやすい。
マスコットたちにもっと日の目が当たれば、クラブを好きになる理由の一つにもなり、スタジアムへ足を運ぶ理由の一つになりえるのではないでしょうか。

MCの宇都宮さんが会の締めに渋谷宣言としてJリーグアウォーズにベストマスコット賞をというお言葉も出ましたが、年々上がるマスコットの注目度を考えればあってしかるべきかなというのが個人的な感想です。
マスコット総選挙だとサポーターの数で優位性が働いてしまうので、サポーターの数に左右されず日頃頑張っているマスコットにスポットを当ててほしい・・・!

クラブの予算的にはなかなか戦力の補強が難しく、ホームイベントでもなかなか大きな企画が行えないクラブでも、マスコットがいてキャラクターを発揮すればファンも増え、グッズも売れる。マスコットにもふもふしてもらえば子供も大人も幸せな気持ちになれる。
素敵なサイクルを生み出すことがJリーグのマスコットにはできるのです。
これは海外にはないJリーグならではの文化だと思います。

マスコットたちはまだまだ大きな可能性を秘めていると感じた夜でした。




-Jリーグ

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マチ神奈川県川崎市在住、東京都調布市出身。
新潟に無縁だったアルビレックス新潟サポーター16年目、家事代行会社入社8年目。
サッカー観戦、本職のお掃除、サポーターとして経験したこと、新潟のよいところを書いてます。