2018年8月25日。
東京発新潟行きの新幹線で半年の構想の末、念願の企画がスタートした。
「東京発佐渡経由ビッグスワン行き観戦ツアー」である。
1日目はジャンボタクシーで佐渡の小木地方で、ブリカツ、たらい舟、千石船、宿根木、ゴールドパーク(砂金取り)、尾畑酒造で日本酒を試飲。
2日目にトキの森公園を見学してからビッグスワンに向かい、それぞれのチームを応援する。
アビスパ福岡関東サポーターズの皆様とは2016年から当時立川にあったスポーツ居酒屋KITEN!を通じて交流があった。(現在は高円寺に移転)
過去には合同の新年会やバスツアー、フットサルを企画して来た。
試合に関わるところも関わらないところもである。
今年同じカテゴリーで対戦するにあたりこんな話が出た。
「ビッグスワンでの試合を佐渡経由で行ったら面白いよね」
こうして表参道の新潟のアンテナショップネスパスで何度か打ち合わせを重ねて、このツアーが実現したのである。
私は学生時代に友人たちと遠出をしたことがない。
すでにアルビレックス中心の生活で遠征も行っていたから、数少ない友人も私を誘うことを遠慮していった。
特に予定のなかった休日に高校時代の友人たちがディズニーランドに行っていたと半年後に聞かされたこともある。
そのくらい、誘ってもサッカー優先で予定を合わせられないと思われていたのである。
Jリーグがなかったら、仕事もプライベートも忙しい同年代が9人も集まって、学生みたいな旅行をすることなんて出来なかっただろう。
旅館の駐車場で花火もした。
「最後の花火に〜今年も〜なったな〜」
みんなが歌っていたけれど、手打ち花火をしたのなんていつ以来だっただろう。
みんなで集まって真剣に恋バナをするなんていつ以来だっただろう。
昇格残留争い優勝争いなど様々な要因が絡み合うJリーグにおいてプロ野球などと比べても各クラブ間の垣根は決して低くはないと思う。様々な意見が出るのは当たり前だ。
でも私は素直に嬉しかった。
クラブは違えどクラブを盛り上げようと頑張っている同年代がこんなにもいっぱいいる。
特にアビスパ福岡関東サポーターズは関東在住サポーターで活動しており共通点も多い。
企画や見せ方、発信の仕方など意見交換することも多かった。
なかなか観戦者数が増えにくいJリーグで、サポーター同士で活動出来ればもっと面白い企画も見つけることが出来るのではないかと思うのだ。
アルビレックスというクラブをエンターテイメントとして確立させるのは難しい。
川崎フロンターレのように、フロンパークや毎試合の驚き企画を生み出すことは、現状出来ていない。
観戦理由が勝敗に起因するところが大きい中、ホームで1勝しかしていないのに試合を見に来てくださいと言っても誰にも響かないだろう。
クラブで様々な企画を行うことが難しいのであれば一人一人が動ける範囲を広げていくしかない。
このクラブは「ないものは作る」大切に生きてしてきた。
私たちサポーターがクラブを盛り上げるためにできることは、スタジアムもしくはその外で楽しい話題と機会を提供することだと思うのだ。
サッカー観戦の楽しさはきっとサポーターにも生み出すことが出来る。
私はこれからも勝敗だけに左右されない楽しい企画を見つけていきたいと思う。