マチココロ

サッカー観戦と本業のお掃除、新潟のよいところを綴っています。

アルビレックス新潟

後輩をサッカー観戦に誘ったら初心を思い出した。

2017年、私たちに残された16試合。
一桁の勝ち点、最下位。私たちに突き付けられた現実は厳しい。

この2週間トップチームは試合がなかった。
皆様はこの2週間をどんな想いで過ごしていただろう。

私はと言うと早く試合が見たくてたまらなかった。
確かに良い試合は出来ないかもしれない、納得できる結果はついてこないかも知れない。
それでも私はスタジアムへ向かいたくてたまらなかった。

試合が始まればワクワクすることもハラハラすることもあるけれど、
心が躍るこの感覚はなかなか日常の中に存在しない。

アルビレックスのサポーターになってから初めて人をスタジアムに誘った。
彼女は、野球好きな会社の後輩。
以前、野球観戦に誘ってくれたお礼のつもりで、埼玉スタジアムでの浦和戦に誘ってみた。

サッカー観戦が初めての彼女の視点で考えると、とにかくサッカー観戦って大変だなと改めて思った。
見えているのにいくら歩いても近づいて来ないスタジアム、とにかく暑い待機列、目立ったメニューがないアウェー側の売店、柵で切り取られたコンコース。

日曜日のナイターということも、今の新潟と今の浦和の調子を象徴するかのような、空きの目立つスタンドに調子の乗らない両チームの攻防。
それでも彼女の回答は「楽しかったです、また誘ってください」だった。

サッカーを見ることが楽しい。
彼女の言葉は私の初心を思い出させた。

応援を始めた時はまだ私は14歳の中学生で、東京からも一人で出たことがなかった。
そんな父は私を心配して、2004年の国立での柏戦のあとスタジアムまで迎えに来たほどだ。
ビッグスワンまでは数百キロの距離があり、観戦することはかなり難しかったし、高校生になってもアルビレックスの試合をスタジアムで見れることは当たり前ではなかった。
大学生になってから少しずつ増えたんだ。
そして社会人になって少しずつ当たり前になっていった。
だから忘れていたんだ。

共に闘えること、
共に喜べること、
共に怒ること、
共に涙を流すことさえも、
代えがたい大切な時間だった。

そこあるのは90分のサッカーの試合その結果だけではない。

この14年を振り返ってまず思い出すのは、行った試合の結果ではなく、選手のプレーする姿や大切なサポーターのみんなの顔ばかり。
それだけ自分の人生においてスタジアムでのかけがえのない時間を多くの人と想いを重ねて歩んで来ることが出来たのだと思う。

目の前の90分は試合終了のホイッスルが鳴れば戻って来ない。

だからこそ、アルビのユニフォームを身にまとってくれた選手と一緒に声を枯らし、拍手を送り続けてくれるサポーターのみんなとの残り試合を大切にしたいと思う。

得たい結果を得られないこともあるかも知れない。
苦しいこともまだまだあるかも知れない。
でも、嬉しいこともきっと待ってるはずだから。

その喜びを皆さまと分かち合うために、
私は闘う。




-アルビレックス新潟

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マチ神奈川県川崎市在住、東京都調布市出身。
新潟に無縁だったアルビレックス新潟サポーター16年目、家事代行会社入社8年目。
サッカー観戦、本職のお掃除、サポーターとして経験したこと、新潟のよいところを書いてます。