関東のスタジアムで観戦しているアルビレックス新潟サポーターの皆様はお気づきの通り、関東は強豪のチーム、そして相性が悪いチームが多いこともあり、「白星」がつくことは滅多になかった。
目の前の試合を「点」と捉えれば、「白星」の少なさも例年通りなのかもしれない。
ただし、リーグ戦34試合、34個の「点」が結び付いて順位の折れ線グラフが生まれ、その結果が栄冠とアジアへの道へ繋がったり、来期のカテゴリーを変えることに繋がってくるのだが、2017年のアルビレックスは現状28個の「点」が描く線が18番目の位置で低空飛行を続けている。
ある日突然、「降格」の2文字が現れた訳ではなく、静かに音もなく、私たちの足元まで近づいて来たような感覚がしている。
2008年、2012年、2016年とはまた違うのだ。
3回の降格危機の方がはっきりと苦しさを覚えた。
最終節まで溺れてしまうんじゃないかって思うくらい息苦しかったし、吐き気もしていたし、毎試合自分の心臓がバクバクとうるさいほどに聞こえていた。
でも、今年はまだスタジアムで一度も泣いていないように思う。どんな年よりも今年は絶望的な状況に違いないのに。
大宮戦も広島戦も、札幌戦も目は乾いていて涙は出なかった。言葉も出なかった。
その一方で、FC東京が2010年に降格した際に、FC東京サポーターである父が言っていた言葉が反芻した。
「落ちた年は何故勝てないのか分からなかった。何故かうまくいかなかった。でも良いところはあるし、とにかく次の試合、次の試合と思っていたら、気が付いた時には降格してしまっていた。」
※2010年9月18日の磐田戦後、城福監督を解任。残りの11試合を大熊監督が指揮を執り、4勝5分3敗という成績だったが16位で降格。
父の言葉は的を得ていると思う。
しかし異なるのはFC東京の降格した状況は昨年の名古屋に近く、今年のうちには当てはまらない。
今年のうちは残留争いにも入れない、降格当確のチーム。それが世間の評価だ。
この状況で、諦めるとか見守るとか諦めないとか、どんな状況でも応援を続けるとか、議論が起きているが、私は原点に戻ろうと思う。
それは目の前の試合を全力で闘う。残り6個の「点」を「白星」にしたい。負けた試合を糧にとか、負けた試合も学ぶために必要だったとかいう時期はとっくに過ぎてるのではないだろうか。
とにかく勝ちたいのだ。負けたままシーズンを終えるのは悔しすぎる。
苦しいシーズンを闘って来た選手・クラブ・サポーターと1個でも多く、勝利の喜びを分かち合いたい。
少し先の未来で一緒に闘ってくれる選手とサポーターがきっと今の私たちを見ていると思うから。
私は目の前の「点」を「白星」にするために、残りの6試合を闘っていきます。
貴方なりの想いでこの6試合を見届けてください。