マチココロ

サッカー観戦と本業のお掃除、新潟のよいところを綴っています。

アルビレックス新潟

#RIPThalles 大切な仲間へ

2019年6月22日。
金沢戦の敗戦で気持ちが沈む中、信じられないニュースが飛び込んで来た。

昨年アルビレックス新潟の一員として闘ってくれたターレス選手の死である。

私自身もニュースが飛び込んで来た直後はどういうことなのか、なかなか事態を飲み込めなかった。

私のTwitterのタイムラインは、瞬く間に彼への哀悼の言葉でいっぱいになった。
画面をスクロールし続けても、止まらない。

時間を追うごとに様々な公式サイトがニュースを報じるようになり、彼の死は本当なのだと思い知らされた。
彼がアルビレックス新潟でプレーしたのはわずか1年だったかも知れない。
しかし、彼はあの苦しい2018年シーズンを一緒に闘い続けた大切な仲間だった。

今の気持ちを文字にしたところで決して気持ちは晴れない。
そんなことは分かっている。

それでも彼がアルビレックス新潟サポーターに愛されていたことをこのブログに留めておきたいと思う。

2018年1月18日にターレスの加入が発表された。
リリース直後からターレスが「問題児」と呼ばれていることを知り、どんなに怖い選手が来たのかとどちらかというとそわそわしていた。

ユニフォームを纏った彼の内定会見の時の写真がこちらである。

想像以上に強面な選手。それが私の第一印象だった。
そのターレス選手が「自分は点を取ることが仕事。25〜30ゴール決めたい。」と会見で言った時は、本当にやってくれそうな気がした。
勝手に私は彼が1人で相手をなぎ倒して力技でゴールにねじ込んでいく姿を想像していた。

しかし、その想像は違っていたと開幕戦で知ることになる。

彼は開幕戦の讃岐戦で初出場した。

まだその時は体を絞れておらず、「ターレスチャレンジ」という言葉が広まるほど、プレーしていて体が重そうであったが、その開幕戦での彼の印象的なプレーが、試合終了間際に坂井大将選手に出した決定的なパスだった。

ゴールを取りたいと言っていた選手がチームの勝利のためにパスを出す。
私の中で「問題児」という言葉が払拭された瞬間だった。

それから彼はコンスタントに試合に出続けた。
なかなか90分走り続けることが難しく、フル出場は少なかったかも知れない。
それでも彼のプレーはとても印象的だった。

2018年4月18日の来日初ゴールとなったルヴァンの仙台戦もPK失敗から再び得たチャンスを今度こそものにしたゴールだった。
一度失敗していたにも関わらず、ターレス選手がボールを離さなかったから渡邊新太選手が譲って生まれたゴールだった。そんなエピソードもサポーターから愛される理由の一つだろう。

2018年9月29日の岡山戦の決勝ゴールは今でも目に焼き付いている。
あの時も彼は周りを見て、仲間にパスを出していた。

Jリーグ2部で34試合で4得点は華々しい成績とは言えなかっただろう。
クラブとしても戦力強化費を5億円削らなくてはならず、ターレスと契約を更新することは出来なかった。

それでも彼が「問題児」ではなかったと証明するには十分だったと思う。

彼はアルビレックス新潟サポーターに愛されていた。
彼は選手からも愛されていた。

彼の優しい笑顔を見ていると涙で視界が霞んでくる。
昨年、アルビレックスのために闘ってくれた選手は、
日本にも、そして地球の裏側の母国にも、もういない。
この世界のどこにもいないんだ。

人の死を目の前にして私たちは無力だ。
でも無力で打ちひしがれている私の目の前には明日への道が続いている。
その道を私は毎日精一杯歩き続けるしかない。

自分の中の感情がぐちゃぐちゃでも前に進むしかないんだ。

彼の大きな背中がつけていた「11」は、共に闘っていた新太が背負っている。

きっと選手たちもつらいだろう。

だからこそ想いを分かち合い、目の前の窮地に立ち向かわなくては。

1つでも多くの良い報告ができるよう、とにかく全力で今シーズンを闘い抜きたいと思う。
スタジアムで闘うことができない彼の分まで。

写真提供:@24_yoshinobu




-アルビレックス新潟

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マチ神奈川県川崎市在住、東京都調布市出身。
新潟に無縁だったアルビレックス新潟サポーター16年目、家事代行会社入社8年目。
サッカー観戦、本職のお掃除、サポーターとして経験したこと、新潟のよいところを書いてます。