するすると勝利が指の隙間からこぼれ落ちていった。
わずか8分間。
80分以上握りしめていた勝利が私たちのところからいなくなった。
先日、試合後の監督コメントが県内に流されたらしい。(某内田さんが出ているあの番組だ)
その中で呂比須監督の言葉として切り取られたのが『J2のことは考えず、J1のことを考え、最後まであきらめずにやっていきたいと思います。 』だった。
この悲観的過ぎるコメントに私は疑問を感じた。
これではまるで監督がそのことを考えているように聞こえるではないか。
ではモバイルアルビレックスの監督コメントにはどのような記載があるのか。
『――リーグ戦が3分の2消化されて、J2降格圏に沈んでいる。勝点11の差があるが、危機感は抱いているか。
まず、僕たちができることは練習をしてしっかり準備をし、次の相手に向かうこと。アウェイにしても、勝点1でも取っていきたいと思っています。まだ11節があるので、J2のことは考えず、J1のことを考え、最後まであきらめずにやっていきたいと思います。 』(モバイルアルビレックス仙台戦監督コメントより)
監督が言いたかったのは諦めずに最後まで闘うことだったのか。
私は目の前の試合をしっかりと闘うと伝えたかったのではないかと思う。
ありのまま受け止めるのは危険だ。
切り取られた言葉や解釈が真意を示しているのかは分からない。
これはメディアにもSNSにも身近な人の言葉にも言えるし、スタジアムが全てと話す人たちは自分自身で体験したものが真実だと思っているからではないだろうか。
一番怖いのはチームが瓦解すること。
正直、大宮戦と仙台戦の交代カードの切り方だけで監督1人を矢面に立たせることは、私はおかしいと思う。
今の順位、今の状況を作り出しているのは監督だけではなく、私たちサポーターも選手もメディアも含まれているからだ。
残り11試合。
決して猶予がある試合数とは言えない。
今、あなたはどんな心境ですか。
今の状況を苦しいと思っているならば、あなたはアルビと共に生きている人だ。
今の状況を静かに受け止めようとしているならば、あなたの心は弱っているか、心の距離を置きたいと思っているのはないだろうか。
様々な思いで明日の試合に臨むことだろう。
それでも忘れないでほしい。
私たちにはアルビレックスを愛する仲間がいる。
選手も監督も、スポンサー様もみんな仲間だ。
そして皆さんに伝えたい。
もうダメだと限界を作ってしまうのは、
誰でもなく私たち自身なのだと。
明日は関東での今年最後の試合です。
強い気持ちが、前向きな気持ちが必要になります。
皆さまスタジアムでお会いしましょう。